オメガ 2024年新作スピードマスター
オメガの新作もロレックス同様に待ち焦がれる存在になりつつある。
高級腕時計といえばロレックスといった代名詞があるくらいだが、オメガの方が実は歴史は古いのである。
どちらも路線が違うので棲み分けが出来ているメーカーであるのだが、ここ10数年オメガの価値は飛躍的に上昇している。
あらゆる分野で人々のライフスタイルに浸透しているオメガだが、ご存知の通りオリンピックの公式スポンサーになっているのは幅広く知られている。
もう一つオメガが有名な理由に、NASAの公式時計となっている事実がある。
人類が初めて月面着陸をした際に着用されていたのがスピードマスターであり、その事実からもムーンウォッチと呼ばれる存在としてオメガブランドを牽引しているのだ。
スピードマスターは月面着陸する前から既にNASAの公式時計として採用されており、1965年には既にNASAの船外活動ウォッチとして公式に認められていたのである。
アポロ11号が月面着陸を果たしたのは1969年のことだ。
スピードマスター アポロ 8 ダークサイド オブ ザ ムーン Ref.310.92.44.50.01.001
そういった流れで見るとムーンウォッチの変遷がわかりやすいと思われる。
動画のモデルは2024年にオメガが投入した新作のスピードマスターの1本 Ref.310.92.44.50.01.001である。
1969年にアポロ11号が月面着陸したことはすでにお話したばかりだが、1968年にはアポロ8号が月を周回し地球に戻ってきた。
そのことを記念して、50周年である2018年の節目の年にスピードマスター・ダークサイド・オブ・ザ・ムーン・アポロ8号を発表している。
今回新作として発表されたのは、そのアポロ8号モデルをブラッシュアップさせて1本。
前作Ref.311.92.44.30.01.001とどこが違うのかという、デザイン的にはほぼ前作を踏襲した形となっている。
ただ9時位置のスモールセコンドに注目して欲しいのだが、針が通常の形状ではなくNASAのサターンVロケットそのままデザインされている。
なかなかに面白い発想だ。
前作と同様に今回も
『WE’LL SEE YOU ON THE OTHER SIDE』
と彫られており、月の裏側に周る際に地上との交信が途絶えたわけだが、それを見越して発せられたアメリカ人らしい粋なジョークがその言葉である。
2024年の新型モデルの方には新たなムーブメントCal.3869が搭載されているが、基本的にはスピードマスター・ダークサイド・オブ・ザ・ムーンシリーズとスペックは同じだ。
2024年にどうしてブラッシュアップしたモデルを投入したのかはわからないが、現代の宇宙ブームと何か関係があるのかもしれない可能性はある。
これから宇宙や月、火星などが僕たちの生活と関わりを持ってくるようになると予想されるが、そうなるとオメガの腕時計そしてブランド価値も飛躍して上昇していくに違いない。
実際新型モデルの定価は税込220万円ほどに設定されており、手に入れるのが難しくなってきている。
今回のように神秘的なデザインで魅了するダークサイド・オブ・ザ・ムーンシリーズはどんなモデルが新たに投入されるのか毎年ワクワクしている人はきっとたくさんいるだろう。
どうしてアポロ8号をもう一度発表したのかはやはりちょっと気になるが、またスピードマスターに関して続報をお伝えしたい。
ちなみにこっちが前作である。
じっくり比べてみて頂けたらと思う。
スピードマスタームーンウォッチ 42mm Ref.310.30.42.50.04.001
上述しているので今更言うまでもないが、オメガの腕時計といえば宇宙と関係がある。
もはやそのようなことは言うまでもない事実であるからあえて詳しい説明は省くが、簡単に説明すると、
1962年のマーキュリー計画でウォルターシラーがスピードマスターを着用しており、
1969年のアポロ計画で月面着陸した際に、船長であったニールアームストロングが着用していたのがスピードマスターだったということだ。
もちろんこれはオメガがNASA公式の腕時計として採用されていたからである。
アームストロング船長の腕にはスピードマスター Ref.105.012が着用されていた。
そこからオメガ=NASA、宇宙、月、といったイメージが定着し、そのほかの惑星のイメージもオメガと結びつくようになったのである。
であるからして、オメガは宇宙モデルをたくさん発表しており、主に月に関してのものが多いのだが、2024年もまた新作モデルに新たなスピードマスターを追加することになったのである。
毎年のようにムーンウォッチを登場させるので、今年はなんだろういった具合にファッションブランドの福袋的なサプライズを楽しむ感覚を味わっているようである。
そして2024年に登場した新作スピードマスターはこれ。
スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル Ref.310.30.42.50.04.001
ご覧の通りめちゃくちゃ美しい。
磨き上げられたステンレス素材の腕時計、そして新品はこんなにも輝きを放つものなんだということ忘れる、ということを思い出させてくれる素晴らしい動画だ。
パッと見ロレックスのデイトナのように見えなくもない。
高級感は全くもって負けてない。
黒いセラミックベゼル、白い文字盤、そしてクロノグラフ。
男性が喜ぶタイプの腕時計を完全に体現したかのような一本に仕上がっている。
一見普通のスピードマスターに見えるが、今回オメガはあえてこのようなスタイル、仕様を最終デザインとして発表しているのだ。
というのも昨今の宇宙ブームで宇宙での活動が毎年活発になっている。
恐らくその辺りから着想を得たのだと思うが、文字盤が白いのは宇宙飛行士の宇宙服をイメージしているのだそうだ。
宇宙飛行士が船外活動する際に纏う、白と黒の宇宙服だということだそうだが、実際には白とオレンジのような気はする。
もしかしたら顔を覆うヘルメットのシールドの部分が黒いからモノクロをテーマとしているのかもしれない。
とはいえ、NASAよりかはスペースXの宇宙服の方がイメージが近い気がするのだが、この辺りはあまりツッコまないようにしようと思う。
というのが、今回の2024年新作スピマスの外観的特徴なのだが、文字盤にはもう一つだけ小さな秘密がある。
それはラッカー仕上げがされており、綺麗光沢が認められるのである。
ラッカーダイヤルはあらゆるスイスブランドで採用されている仕上げで、腕時計をより艶やかに見せることができる。
パネライのルミノールもラッカー仕上げであった。
ラッカー仕上げは簡単にいうと、薄い塗膜を形成することで綺麗な光沢が生まれるわけだが、防水性も高まるという点で腕時計ととても相性が良い技術なのである。
先程の動画でもお分かりのように全体として非常に調和が取れた美しさが見てとれる。
まとめ
さて、外見も去ることながら、中身の機械もオメガだけあってそこはやっぱりすごい。
マスタークロノメーターのムーブメントが搭載されている。
クロノメーターはスイスの時計メーカーでは割と一般的になってきてはいる称号で、
精度や耐久性、耐磁性、姿勢差 etcなどの厳しい試験を合格したムーブメントに与えられる名誉ある認定なのであるが、オメガはそれに加えさらに METAS(スイス連邦計量・認定局)による8つの試験を行なっている。
その試験に合格したムーブメントに与えられるのが、マスタークロノメーターの称号なのである。
オメガのすごいところはそのムーブメントあらゆる腕時計に搭載しており、ブランド全体でクオリティの底上げを行なっているのだ。
オメガの腕時計が近年価格上昇しているのには、こういった背景があるからでもある。
磁力に対する能力値、耐磁性に関してはロレックスのミルガウスの15倍の能力を誇る。
ミルガウスですら耐磁性を謳った名機であるにも関わらずだ。
ムーブメントの元々の構造というか、素材が違うのがその理由ではあるのだが、その技術力はまだまだ値段には反映されていないように思う。
実際、オメガはこれからも価値をどんどん上げていくだろうと思う。
価格 : 1,254,000円(税込)
因みに価格はご覧の通りだ。