オーデマピゲとロレックスを考察する
オーデマピゲとロレックス、どっちが良いのかと問われたことがある。
正直それは、どちらかのブランドに対するご自身のイメージで決めれば良いのではないかと思う。
例えばエルメスとルイヴィトン、それぞれにブランド哲学やそのブランドに対するイメージが女性にはあるのだと思う。
年齢層という大きなキーワードも考えられるであろう。
スーパーブランドの中で例えるとわかりやすいかもしれない。
例えばエルメスとコーチ、どちらのイメージがよりゴージャスで年齢層が高めだと思われるだろうか?
当然前者であろうと思う。
ではエルメスとルイヴィトンではどうだろう?
ここには個々人が持っているあらゆる経験値とブランドに対する情報やイメージが関わってくる。
ルイヴィトンから考えてみよう。
ルイヴィトンはあらゆる人や芸術性のあるものとコラボしたりしている。
日本では村上隆とコラボすることも多く、草間彌生ともインパクトのあるナイスなグッズを展開している。
一方エルメスはどちらかというとロレックスのようにガンとした一枚岩のような大きな存在があるイメージである。
お堅いイメージはロレックスと同じような信頼性を感じさせる。
ルイヴィトンにも当然信頼性はあるが、エルメスに対しては若干若年層に向けた、やや遊び心があるポップな芸術性をスパイスとしてブレンドしている要素があって、現代の大きな流れにうまく乗っているような戦略を取っている。
エルメスは総合的に一つ一つが高級で、威厳を保つために冒険心は捨て、多くのリソースをクオリティやブランドが持つ空気に注ぎ込んでいるような、そんなイメージである。
冒頭でも述べた通りそのブランドに対するイメージがまず先行すると思われ、そのイメージを自分のものとし自分をそのイメージに投影させ自分とイメージを同化させたい、という願望でブランドは買われるのである。
つまり、
オーデマピゲが良いのかロレックスが良いのか、というのは自分が双方にどのようなイメージを持っていて、どちらのイメージを自分と同化させたいか、という風に選べば良いのではないかと思う。
当然ブランドが持つ歴史や、時計作りへの信念や哲学が関わってくるであろうが、その辺りを重要視する比重というのは人それぞれ大きく違うのである。
僕がロレックスを好きになった理由は時計作りへの姿勢からであった。
ある程度の歴史を僕は重要視するし、新しいブランドよりは古い方が良いのではないかという思いもある。
そういったブランドに対する思いというものは人それぞれ全く違うわけで、年齢を重ねることで大きく変わる部分でもある。
そこで僕がオーデマピゲとロレックス、それぞれに感じる個人的な思いやイメージを記してみようと思う。
オーデマピゲ メンズ
ロレックス メンズ
オーデマピゲ
創業1875年という歴史を持つ古い時計メーカーである。
世界五大時計メーカーの中では実は一番新しいブランドで、ロレックスよりわずか30年だけ古いということになる。
ご存知ロイヤルオークと呼ばれる八角形の腕時計をメインに世界的に少量のシリーズにバリエーションを加えて展開しているわけであるが、僕がオーデマピゲに抱く印象はやはりロレックスより格式高いというイメージだ。
僕が腕時計に一番求めるものとして挙げるのがそのブランド力と格式の高さであり、それに対する許容出来る価格帯というのをそこに割り当てている。
例えばロイヤルオークをいくつも買えるお金を持っているとして、
一番好きなロイヤルオークには500万円払うだけの意思があるとしよう。
しかしオーデマピゲより格式低いブランドであればその許容度は若干下がってしまう。
このブランドにはここまでが限界かな、という割り当てを僕は考える。
上記の金額はあくまで例えの数字なので実際は持ってたらロイヤルオークには1000万円くらいなら出しても良いと考える。
オーデマピゲと聞いて思い出すのはやはりロイヤルオークのエクストラシンなどのブルーダイヤルモデルであるが、それと同時にシースルーの裏蓋から見えるゴールドの自動巻きローターも思い出す。
こういった感じだ。
僕はロイヤルオークのシンプルで飾り気がないデザインが大好きだ。
大人っぽいのである。
とにかく品があって、余計なものを取っ払ってる感じがあるが、ミニマリスト的で無機質な雰囲気がすごく好きだ。
ケースやブレスに角をたくさん生み出したり、角の原因となる面にあらゆる表面加工を加えることで反射率を変えたりと、ステンレスを巧みに操ってる魔術師的な要素もまたロイヤルオオークに惹きつけられる理由になっている。
自動巻きのローターをゴールドにしたりという、細かな部分にさりげなく豪華な素材を使っているところもポイントが高い。
正直ロイヤルオークがなければオーデマピゲのことは好きにならなかったであろう。
歴史とデザインが見せるどこか影のあるオーデマピゲが僕は好きだ。
ロレックス
ロレックスが生まれたのは1905年。
新しいイメージのあるブランドであるが、実は結構古い。
もっと古いイメージがあるが実は新し目のオーデマピゲと新しいイメージがあるが実は結構歴史があるロレックスの年齢差はわずか30年。
ロレックスの方が30歳も若いわけだが、それでも100歳を優に超えるブランドで世界三大時計ブランドに入っていると誤解されている一番のメーカーがロレックスである。
逆になんで入っていないのかは以下の記事でも書いているが、気になる方は参照あれ。
僕がロレックスに対するイメージをいくつか挙げるとすると、ロレックスはオーデマピゲに比べ重みが少し少ないということであろうか。
世界五大時計ブランドがなかったら真っ先にロレックスに向かうであろう実力と歴史と好印象と、全てを備えているにはいるのだが、僕がロレックスに持つイメージというのはエルメスと比べた時のルイヴィトンのような、若干ファッション性が強く色が少し多いかなという印象である。
グリーンやエバーローズゴールドなどのピンクや、イエローゴールドの派手さと合わせたブルーやグリーンという色使いは見事であるが、オーデマピゲと比べるとターゲットが若年化している気がするのである。
実用性をかなり重要視するブランドであるから、視認性や操作性を上げるためにフォントを大きくしたりしているところもオーデマピゲと違うところである。
確かにロイヤルオークもクロノグラフでおもちゃっぽいモデルをいくつも出しているが、根幹となるノンクロノグラフモデルがやはりブランドのメインストリームを作っているのであまり気にしていない。
ただ僕はロレックスのデイトナのジャラジャラした感じもめちゃくちゃ好きで、
ここで厳選しているデイトナとロイヤルオークのエクストラシンでどちらを選ぶかと言われれば決めることはできない。
今の気分ではエバーローズゴールドのブレスタイプのデイトナを選ぶと思う。
まとめ・感想
ブランドの格式の高さでいうとオーデマピゲの方が高いという位置付けで世界的には認知されていると思われる。
その証拠が三大時計ブランドの枠なのであるし、その枠がまたそのように見せているのだとも思える。
しかしロレックスが持つブランドの風紀は実はパテックフィリップやオーデマピゲやヴァシュロンコンスタンタンのそれと共通するものがあって、威厳という意味では実際負けていない。
ロレックスが若干ではあるが比較して若年層向けというイメージがあるのは、スポーツタイプの腕時計を主に展開していることが原因となってるのではないかと思っている。
エルメスとルイヴィトンでもそのような違いを感じられないだろうか?
昨今のアウトドアブーム、スポーツウェアブームに乗っかってるのがルイヴィトンであるが、売れるかもしれないがある程度は所有層を若年層化させる気配がないでもない。
ロレックスの場合は逆に流行に乗るタイプのブランドではなく、ただブランドコンセプトが高級なスポーツウォッチであるわけだが、スポーツというコンセプトがキーポイントとなっているような気がするのである。
ロレックスをおじいちゃんになって着用するのも全然アリだと思うし、デイデイトなどはプレジデントブレスという五連ブレスが存在するくらいで、年齢を重ねたVIPに向けたモデルも存在している分割と幅広い層に向けたモデル展開をしている。
ただ、その点でいうと、一番格式高いのがパテックフィリップだというイメージであるからおじいちゃんになったらパテックの方が似合うのではないかというのが僕の意見だ。
オーデマピゲとロレックスが対象となる年齢層はだいぶ重なっているとは思う。
オーデマピゲの方が高い年齢層向けである気がするが、重複している年代というのはかなり広い。
イメージでいうと20代-50代がロレックス、30代-60代がオーデマピゲ、という感じであろうか。
もちろんシリーズやモデルにもよるが、ブランド全体のイメージを年齢層に当てはめるとこんな感じだ。
もし本当に迷っているなら、両者の良いところと悪いところ、ブランドに対するイメージなどを紙に書いて、自分の年齢と合わせて考えてみると良いかもしれない。
気にせず着用するのが一番ではあるが、人間やはり効率的に生きることを求めるし、どういう風に見られるかというイメージなども大事にする社会的な生き物である。
買って後悔しないためにもあらゆるプロの意見を聞いてみるのもありだし、女性ウケというのも大事であるから多くの異性に意見を聞くのも処世術としてありではないかと思う。
素晴らしいピゲライフ、ロレライフを。