A.ランゲ&ゾーネ・オデュッセウスというかっこいい新たな選択肢と定価

A.ランゲ&ゾーネ

カッコ良すぎる新生ラグスポ

世の中の腕時計で一番高額の部類に入るカテゴリといえばラグジュアリースポーツというスポーツウォッチだ。

単なるスポーツウォッチではない。

高級感をこれでもかとブレンドしているのがその特徴で(高級メーカーによって丁寧に作り出されるので高級感が出るのは当たり前なのではあるが)、ドレスウォッチにはない特殊なラグジュアリー感が人気を博している。

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昨今の時計ブームでラグジュアリースポーツの価格はぐんぐんと価格が上昇し、もはや投資以外の用途ではあまり手に入れられないような値段になりつつある。

その最たるモデルがパテックフィリップのノーチラスやオーデマピゲのロイヤルオーク、そして大人気ロレックスのデイトナなのであるが、これらの腕時計とも遜色ない価値を誇っているのが2019年に登場したばかりのオデュッセウスというモデルだ。

A.ランゲ&ゾーネというドイツが誇る超美しいドレス系の腕時計をメインとする時計メーカーで、世界五大時計ブランドの一角を担うマニュファクチュールである。

こちらのモデル。

画像ではわかりにくいのでぜひ動画で観ていただきたいのだが、オデュッセウスがデイトナやデファイ、オーヴァーシーズと違うのはその大人びた雰囲気にある。

動画内でもおっしゃってる通りイケメンというよりハンサムという表現がとてもよくあう。

どちらかというとパテックのノーチラスやオーデマピゲのロイヤルオーク寄りの、壮年期後半、いわゆるイケおじ年齢の方達におすすめしたい一本である。

ラグジュアリースポーツのラグジュアリー側に少し寄ったスポーツウォッチということだ。

まず第一の特徴として、ケースとブレスレットがそのほかのラグジュアリースポーツと一線を画しているということができる。

現代のラグジュアリースポーツの大きな特徴としてあげられるのがケースからラグ、ラグからブレスまでの流れが直線、曲線で繋がっているものが多いという点。

その中でオデュッセウスが敢えてその線を外してデザインしたというのは何かあきらかなる意図を感じるわけです。

丸いケースの幅に若干届かない位のブレス幅にそこからテーパードしていくというスタイルをとっているのですが、ラグとブレスの境界がわからない感じになっているのは明らかなにラグジュアリースポーツの流れではある。

ブレスレットも5連ブレスになっており、この辺りに先程述べたイケメンよりもイケおじ感を感じるのである。

オーデマピゲのロイヤルオーク、ロレックスのデイデイトも連結が多いタイプのブレスットになっていて、やはりターゲット層は40代以上の富裕層である。

オデュッセウスの良いところは、ラグジュアリースポーツの流れには乗っていながら、他ブランドの真似を一切していないところだ。

後述するが、顔となる部分にもA.ランゲ&ゾーネの特徴がそのまま盛り込まれたスポーツ顔になっているし、上述したとおり全体像のケースからブレスの流れ、そしてブレス自体の構成などが、一目でA.ランゲ&ゾーネのオデュッセウスだとわかる造りになっている。

時代を取り入れているが、オリジナリティを十分に残しつつ、自分自身で勝負する姿勢がさすがA.ランゲ&ゾーネといったところでありましょう。

そして一番大事な顔ですが、針が完全にA.ランゲ&ゾーネのそれだ。

アルファ針というのか、ヨーロッパの大剣を模したような左右対称の美しい形状をしたシャープな時針分針とスモールセコンドの特徴ある秒針は紛れもなくA.ランゲ&ゾーネだ。

そして極め付けはデイトとデイ。

つまり日付と曜日。

この回転ディスクの感じやデザインは紛れもなく同ブランドのツァイトヴェルクやランゲ1のもの。

ああもう本当にかっこいい。

これまで僕はラグジュアリースポーツのスタイルはもう出切ったかなと思っていたのだが、オデュッセウスの登場でまだ新しいタイプのラグジュアリースポーツの余地があると実感したのである。

同モデルは見事に隙間を縫って登場した感じで、完全にオリジナルな外観をした新しい選択肢となりうることを見事に示してくれたと感じた。

ノーチラス、ロイヤルオーク、オーヴァーシーズ、タイプXX、そのどれとも被らないA.ランゲ&ゾーネの新たなフラッグシップとしてこれからも時計ファンや富裕層を魅了していくのでしょう。

まとめ

というわけで、

他の人と被りたくないという選択肢を求めている人にはオデュッセウスというチョイスはまだまだ未開拓であるので検討の余地はあるのではないかと思う。

確かに知名度は三大時計ブランドの同カテゴリモデルと比べるとまだまだ劣っているかもしれないが、それだけに価格帯が落ち着いているという利点もある。

ステンレスモデルを一切作っていなかったA.ランゲ&ゾーネが賭けに出たとも言えるオデュッセウスという命名の由来は、10年掛けて生み出したという傑作であるからで、10年の歳月をかけて故郷に帰還するというストーリー『オデュッセイア』から取っている。

他社ブランドがムーブメントを同ブランドの他シリーズに使用する中、A.ランゲ&ゾーネは1シリーズに1ムーブメントといういわゆる横着をしていない珍しすぎるメーカーなのだ。

確かにムーブメントには人類の叡智が宿った神聖なものであるわけだから、他シリーズで使用したり他メーカーに使用させたりというのも悪いとは全く思わない。

しかしそこで敢えてムーブメントを開発し新しいシリーズに花咲かせようという気概に心打たれるのである。

A.ランゲ&ゾーネが生み出したものであるからまず間違いはないであろうし、その時計造りのスピリットにやられるのである。

ちなみにメーカーが定める定価は¥4,653,000(税込)ほどであるが、今後この価格は上昇していくだろうし、市場では定価以上の価格になるだろう。

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