世界三大腕時計ブランドを100万円以下でチョイス
世界三大時計ブランドは高い。
高いってもんじゃない。
モデルによっては豪邸が買えてしまうほどの値段で販売されているばかりか、今もなおその値段は上昇する一方である。
パテックフィリップのノーチラスやオーデマピゲのロイヤルオークなんてのはその最たるもので、もはや腕時計という意味を超えて、投資的に金の延棒を買っているようなものなのである。
そもそも機械式腕時計を買う目的はなんだろうか?
腕時計に内蔵されている機械が好きだからか、かっこいい腕時計を愛でたいからか、投資という買い方もあるが、腕時計や車に大金を注ぎ込むというのは多くの場合やはりステータスとなるからである。
そしてそれは何も悪いことではない。
なぜなら、そういった欲があるから頑張ろうという理由や励みになるわけで、生きる力の根源が欲からきているのである。
男性が良い車や腕時計を手に入れたいと思う欲は、女性が化粧したりダイエットしたりファッションに気を使ったりする理由と根を同とする。
頑張って(頑張らなくても良い)高級腕時計や高級車を手に入れた時の喜びは何ものにも変えがたい。
であるから、腕時計や車を購入することを大きな目標とした生き方はなんら非難されるべきことではないのである。
ノーチラスとロイヤルオークについてのどちらがどうかという考察と感想を書いているので気になる方は一読ください。
さて、今日のテーマはありえなさそうでありそうな、100万円以下の世界三大時計ブランドの腕時計ということでどんなモデルなら可能なのかをお話しする。
ということでまずはパテックフィリップから見ていこう。
パテックフィリップ
カラトラバ Ref.2592
カラトラバ Ref.3744
パテックフィリップだと100万円以下で買えるモデルはかなり限られる。
おそらくこういったタイプのカラトラバで、状態がそこまではよくないが使える、という程度のものしか難しいであろう。
基本的にゴールド素材のみのチョイスということになると思うが、サイズ感は33ミリという具合で、小ぶり感が否めない。
100万円以下であるとパテックフィリップは諦めた方が良いであろう。
オーデマピゲ
クラシカル Ref.14952
オーデマピゲになると割と良い選択肢が見つかった。
ジュールオーデマのようなモデル、クラシカルというシリーズ手巻き時計だ。
これはなかなかに綺麗目な一本で、34ミリというサイズ感が若干気になるが、80万円台で購入可能だ。
ロイヤルオーク Ref.56271
オーデマピゲといえばロイヤルオークであるが、ロイヤルオークを100万円以下で購入しようと思えばこういったタイプでなおかつクオーツで小さいものしか選択肢はなさそうだ。
90万円でお釣りがくる価格である。
時間の経過とともに100万円を超えることになるであろう。
ヴァシュロンコンスタンタン
エッセンシャル スモールセコンド Ref.92240
オーヴァーシーズ Ref.72050/423A
こちらも100万円以下ではこの辺りが限界であろうと思う。
デザインやものは素晴らしいのであるが、100万円以下となると状態があまり芳しくない。
100万円の予算があっても、三大時計ブランドは総合的にあまりお勧めはしない。
100万円以下であるならば、IWCのポルトギーゼやカルティエのサントスなどをおすすめしたいものである。
ロイヤルオークやノーチラスをデザインしたジェラルドジェンタ氏のデザインであるブルガリのオクトが断然おすすめだ。
なぜならラグジュアリースポーツのベースとなるデザインを生み出した天才デザイナーと、ブルガリのマニュファクチュールとしての極上の技術が集まったオクトはまだ買いが集中しておらず割安だからである。
クオーツ&電池式でチョイス
世界三大腕時計ブランドやスイスの高級メーカーの腕時計を買うには電池式という選択肢もある。
クオーツタイプになると、傾向としてサイズが小さくなってしまいがちだが。。
高級腕時計ブランドのレディースものはクオーツであることが多く、その分価格が抑えてある場合が多いのだが、メンズとりわけボーイズサイズ展開であれば、このクオーツという選択肢が十分に与えられるのである。
今でこそ腕時計は巨大化し、40ミリを超えるものが多数登場しているが、10年以上前は30ミリ台が普通で、ロレックスのデイトナやノーチラスの40ミリというのは大きい部類の腕時計であった。
パネライのルミノールの40ミリも存在感のある大きい腕時計として愛用されていたわけだが、これらの腕時計は今では標準サイズになっているである。
しかしこういった高級腕時計メーカーの中でも小ぶりなモデルを主力としているブランドもあって、それを代表するのがオーデマピゲのロイヤルオークなのである。
デカデカと主張するよりは、ブレスレットを含めた全体を高級に仕上げ、造りと素材感で勝負するという攻め方だ。
非常に紳士的だと言える。(他社がそうじゃないと言っているわけではない。)
そういった意味でも40ミリを下回る腕時計を考慮するのはありだと思うし、スーツなどの袖口の引っ掛かりを気にするのであれば大きくて薄い時計を選ぶのと同時に、サイズ自体が若干小さいものを選ぶというのもありなのではないかと思う。
メーカーによってはサイズ感が変わらずメンズならメンズサイズとしてかわりなく展開されているものもあり、その辺りはご自身で色々と探してもらいたいのだが、クオーツを選択肢に入れることで割安で高級ブランドの腕時計を購入することが出来る。
そしてクオーツモデルを選ぶもう一つの利点はサブ機として存在である。
車好きが電気自動車ではなくガソリン車を好むが如く、僕も腕時計は断然機械式である方が良いのだが、サブ機として使うモデルではクオーツで電池式が便利であると感じる。
機械時計は止まると厄介なのである。
そして止めたままで長期間放置するのも機械にとってはよろしくない。
その点、電池式は日常使いの利便性でいうと完全に機械式を上回る。
そしてそれがいつしかメイン機となっていることに気付くことさえある。
そういった意味でもクオーツ&電池式の腕時計は選択肢として常に持っていて損はないと思われる。
タグホイヤーには電池で動くモデルがメンズ専用で多数あるイメージだが、ウブロにも若干そういったモデルがあるし、
ラグジュアリースポーツの代表格であるノーチラスやロイヤルオーク、オーヴァーシーズなどにもボーイズサイズでクオーツモデルが存在したりする。
クオーツモデルだからといってなかなか侮れない部分があり、現在の高級腕時計界の事情を見ると今のバランスでクオーツモデルが出回っているならば、こういう選択肢を取るというのも手ではある。
今後クオーツモデルが量産されることになればクオーツモデルを持つことのメリットが大きく損なわれることにはなるだろうが。
まとめ
もはや100万円じゃこれまで買えていた多くの高級モデルが買えなくなってしまっている。
そしてこの流れは今後も加速していくだろう。
オメガのスピードマスターやパネライのルミノールも100万円じゃ買えなくなりそうである。
もう少し先のことであるが、そうなると各メーカー、電池式のものを検討することもあり得るのではないだろうか。
歴史は繰り返すというが、クオーツショックの再来ということもあり得る。
それはショックはショックでもダメージを与えるショックではなく、心配蘇生をするが如くのショックになるのではないだろうか。
あまりにインフレが進んでしまうとある国では市場が縮小されてしまう可能性もある。
それを補うためにクオーツラインなるものを作っても不思議ではないだろう。
そして日本がその対象国になりうるということも考えられるのである。
世界的に時計コレクターが多い日本であるが、スイスの時計を買えるほどの国力がだんだんとなくなってきているという事実もある。
そうなれば新生クオーツショックなる事態がありえなくはないだろうと思ったのであった。
話は逸れてしまったが、100万円以下でも程度はあまりよくないが世界三大時計ブランドやスイスのクオーツモデルが十分に買えるという結論だ。